砂の20のお題『数年後想像図』よりエイプリル×ユノ。
コレが私の本命CPですよ…!
何かどうにもぐだぐだですが、うん。すいません。
因みに志城の好きな→
キャラ:エイプリル、プラエ、レイン、閣下、殿下、マスター、ジェラルド、ユノたん!
CP:エイプリル×ユノ(大本命)、プラエ×ユノ(コレも)、マスター+ユノ(流石にここはね)、レイン×ユノ(ユノたんを幸せにしてやってくれ)
そんな感じで、
「どちら様?---あら、ユノちゃんじゃない!」
ドアの向こうに立つ人は、私の顔を見て、嬉しそうな顔をした。
私の部屋のすぐ下にあるこの部屋の主、エイプリルさん。
(良かった、元気そう)
エイプリルさんとは、ここ最近会えなかった。
私は学校と研究所の両立で忙しくて、中々アパートにいる時間を持てなかったから。
だから、久々にゆっくり休める事になった今日は、エイプリルさんに会いに行こうと決めていた。
「えへへ…お久しぶりです、エイプリルさん」
はにかみながらそう言うと、エイプリルさんは拗ねたような声を出した。
「ほんとよ!最近全然会えないんだもの、寂しくって毎晩泣いてたんだから」
だけど、そんなこと言ってても、エイプリルさんは笑ってる。
それはもう、悪戯っこみたいな顔で。
「…もう、嘘ばっかり」
相変わらずの言動に、思わず苦笑が漏れる。
エイプリルさんは、初めて会った時と変わらない。
ずっとずっと、ちょっと変わってるけど優しい『ご近所さん』のままだ。
「ほら、いつまでもそんなところにいないで。上がってきなさいよ」
そういって、部屋の中へ招かれる。
当たり前のように導かれた先は、ソファに座ったエイプリルさんの膝の上。
そっと腰を下ろすと、後ろから緩く抱き込まれた。
まだ、ルートとも、ウィルとも出逢う前。」
雨の日に出会った綺麗で不思議な人は、しきりに私を構いたがった。
多分エイプリルさんには解ってたんだと思う。
私が孤独を厭っていたこと。
(…だけど、知り会ったばかりの頃は、もう少し抵抗してたのになあ)
寂しかったけれど、それを表に出せなかった。
あの頃は、甘える事が酷く苦手で。
今は、躊躇わずに座ってしまう。
(…だって、ここはすごく心地いい)
暖かな体温も、髪を梳く優しい指先も。
孤独だと感じなくなっても、離れがたいくらい。
「髪、伸びたわね」
取り留めの無い話をしている最中、不意にエイプリルさんが呟いた。
「だって、もう7年も経つのよ?」
出会った頃は、短い髪をしていた。
髪はずっと切っていない。
今は、腰に近いくらい。
「そうね、もう7年も経つのね」
エイプリルさんの手が、ゆっくりと髪を滑ってゆく。
私はその心地よさに身を委ねる。
暖かくて、柔らかで、優しくて、ずっといたくなる。
ーーーその手が、ふと、動きを止めた。
「綺麗になったわ、ユノちゃんは」
ぽつりと落ちる声の意味を、瞬間的には理解できなかった。
「え?」
(…今、何て言ったの?)
「初めて会った時から可愛らしかったけど。でも、今は綺麗な女の人になったわ」
重ねられる言葉を、ままならぬ思考で咀嚼する。
ゆっくりと、時間をかけて噛み砕いてゆく。
そしてーーー理解すると同時に、私の顔は火を噴いたのかと思う程熱くなった。
「え、ええっ!!」
「…引き取り手が居なかったらって言ってたけど。やっぱり、駄目だわ」
「な、あ」
「こんなに綺麗になったユノちゃんを、誰にも渡したくないの」
「え、あの、」
「引き取らせて。ね?」
「~~~~っ」
畳み掛けるように次々浴びせかけられる言葉に、もう声が出ない。
綺麗になった。
渡したくない。
引き取らせて。
(どうしよう)
頭の中をいっぱいに占める言葉たち。
それは酷く私を混乱させて、落ち着かなくさせて、ここから今すぐ立ち去りたいくらい恥ずかしいのに。
なのに。
(どうしようーーー凄く、嬉しい)
そう、嬉しい。
恥ずかしいけど、どうしようもなく。
それが意味するのは、勿論。
(きっと、私は、ずっと前から)
『ご近所さん』なんかじゃなくて。
そういうこと、なんだ。
「…よろしくお願いします」
ーーーきっと今、どうしようもなく真っ赤な顔をしている。
そんな私にエイプリルさんは、男の人の顔をして、囁いた。
「幸せにするわ」
後日。
「エイプリル!ユノを泣かせたら許さないからな!」
「あーら人聞きの悪いこと言わないでよ、いくらフラれたからって」
「なっ!」
「…あの二人、仲良いなあ」
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『BEFORE THE PARTY NIGHT』の姉妹の図にどうしようもなくもえたっていう話。